私がこの本を手に取ったのは、数年、いや、数十年来の悩みだった頭皮のフケ解決にと思ったのがキッカケでした。
自分なりに実践し現在に至ります。シャンプーする間隔を空けたり、洗浄力の低いシャンプーに変えるなど試行錯誤してきました。
自分ができる範囲のみの実践ですが、本書に影響を受けたことで生活習慣が変わったのも事実。そんなわけで紹介していきます。
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宇津木龍一先生の経歴
宇津木先生は、化粧品の一切をやめて水だけのシンプルなケアを提唱されている美容形成外科医。「宇津木式」として知られています。
宇津木医師は、化粧品に配合されている、界面活性剤をはじめとする化学成分が、肌に悪影響を与えると考えます。
水だけの洗顔でも肌は十分に健康な状態を保てると考え、本書もこれに基づき、シャンプーをやめ湯シャンによる洗髪を提唱。
自身の体験から脱シャンプー提唱
宇津木先生が脱シャンプーを提唱するようになったのは、40代のときに使用していたヘアムースで肌が赤く湿疹するにようなってからでした。
原因はアレルギー。
配合されていた化学成分に、身体が過剰反応したのです。このことがきっかけとなり、シャンプーなど身体につけるものを意識するようになります。
シャンプーには強力な界面活性剤や発がん性物質、ホルモンをかく乱する成分など、あやしげなものがたくさん含まれていることがわかってきました
出典:シャンプーをやめると、髪が増える 宇津木龍一
そして、宇津木先生が導きだした答えが、シャンプーやリンスなど一切を使わないお湯だけで洗う方法でした。
シャンプーを使用する前に比べて、劇的に変化したといいます。髪の毛が太くなり、白髪が減少し以前よりフサフサになったというから驚きです。
- 頭皮のベタベタが改善した
- 頭皮の匂いが軽減した
- フケや痒みの減少
- 増毛や白髪の減少
- 髪にツヤが出て若々しくなった
※本書より抜粋
原因は界面活性剤
シャンプーに配合される界面活性剤がどうして、私たちの身体に害を与えるのか、まずはそこから理解していきます。
洗浄力の強い界面活性剤は、肌に必要な皮脂を洗い流し、異物侵入や水分蒸発を防ぐためのバリア機能を、カンタンに壊します。
バリア機能を構成する成分として、天然保湿因子やセラミドが知られていますが、これらの成分を界面活性剤は溶かしてしまうのです!
シャンプーに含まれている界面活性剤は、バリア機能を形成している角質細胞内の天然保湿因子と油溶性の細胞間脂質のどちらも溶かして、バリアを破壊します
出典:シャンプーをやめると、髪が増える 宇津木龍一
薄毛の理由とメカニズム?!
シャンプーによる弊害は薄毛もひき起ります。毛穴の構造は、皮脂を分泌する皮脂腺があり、その下にバルジ領域があります。
バルジ領域の役割は、新しい髪の毛を作る上でとても重要な部位なのですが、実はこの部分がシャンプーの被害にモロにうけてしまいます。
バルジ領域は皮脂腺のすぐ下、頭皮から1~2ミリのところにあります。この程度の深さだとシャンプーが入り込み直接ふれてしまいます。
3~4ミリの深さではシャンプーが直接つくことはありませんが、1~2ミリの深さではシャンプーがダイレクトにしみこんできます
出典:シャンプーをやめると、髪が増える 宇津木龍一
髪の毛は毛母細胞が分裂してつくられますが、この細胞をつくっているのが、バルジ領域にあることが分かっています。
バルジ領域がシャンプーに害されたら、髪の毛が細くなったり抜け毛が酷くなり薄毛に進行する可能性もあるというのです。
フケ症もシャンプーが原因
ここまでシャンプーによる頭皮の影響について説明してきましたが、肌を健康に保っている菌に常在菌がいます。
常在菌もシャンプーによって減少することで、本来であれば感染しないような雑菌が頭皮に繁殖してしまうことがあります。
それが脂漏性皮膚炎。
カビや雑菌が頭皮に繁殖したことで、フケが大量発生しまうこともあるんだそうです。フケをどうにかしたい方は脱シャンプーも方法の一つ。
宇津木式の具体的な実践方法
ここからは宇津木式湯シャンの実践方法です。もし一ミリでも共感していただいたなら、ぜひ試してみることをおすすめします。
やり方はすごく簡単です。シャンプーやリンスなどの洗髪料の一切使わずに、お湯だけで洗髪(湯シャン)していきます。
- 温度は34~36度で洗う
- 洗髪前にブラッシング
温度は人肌(36度前後)よりもやや低い温度にすること、熱すぎると、湯シャンでも皮脂を取り過ぎてしまうからなんだとか。
また、一番のポイントがブラッシング。ヘアブラシでその日の汚れを浮かせることで、しっかりと汚れが落とすことができます。
私の湯シャン体験談
体験談とはいっても、実践していることは、お風呂に入る前にしっかりとブラッシングをして、湯シャンをするだけ。
皮膚科にいってもフケだけはどうしても治まらなかったんですが、シャンプーをやめたことで、不思議なくらいフケが落ち着いてきています。
ただし!
季節や体調などによってフケが増えることは普通にあります。湯シャンは洗髪方法にすぎないので、過度な期待は持たないほうがいい。
完璧は求めない
なのでフケが酷いときはシャンプーは普通に使います。シャンプーは肌によくないのは確かですが、過度に毛嫌いはしていません。
なので、今実践しているケアとしては、基本は湯シャンですが、必要に応じてシャンプーを使うのはOKという自分ルールを設けています。
頭皮に優しいシャンプー選び方
ここでシャンプーの選び方ですが、シャンプーのなにが悪いのかというと、配合されている化学成分。そして洗浄力の強い界面活性剤です。
そこで、洗浄力の弱いシャンプーや、化学成分が配合されていない商品を選ぶようします。おすすめはアミノ酸シャンプーです。
アミノ酸系の洗浄成分なので肌に優しく洗髪できるので湯シャンとの相性もいいんですよね。ただし値段が高くなりがちなのがネックです。
配合成分の少ないシャンプー
化学成分が少ないシャンプーは、パッケージの背面に記載されちえる成分表が20個以下なら、使ってもいいかなと思える基準を選びます。
商品名 | 化学成分合計 |
メリット | 31種類 |
パンテーン | 30種類 |
ラックス | 26種類 |
ツバキ | 22種類 |
白髪ケアはどうするの?
あと個人的に30代に入って白髪が目立つようになってきたこともあり、白髪染めはOKなのか気になるところでした。
害がずっとすくないヘアマニュキュアなどでしのいではどうでしょう
出典:シャンプーをやめると、髪が増える 宇津木龍一
結論から言えば、染めるのは頭皮への影響が強いのでダメですが、ヘアマニキュアやヘナはギリギリOKというものでした。
ヘナは時間がかかるので個人的には除外、今はヘアマニュキュア(ヘアカラートリートメント)を愛用しています。
できる範囲で実践すればOK
湯シャンと相性が良かったのは、極度の乾燥肌だからかなと思っています。私の頭皮にはシャンプーの洗浄力は強すぎました。
でも、たとえば脂性肌の方の場合だと、湯シャンだけでは洗浄力が足りなくて相性が悪いなんて可能性もあります。
かかりつけの医師がいる場合は、先生に「最近湯シャンを知ったんですが試しても大丈夫ですか」とアドバイスをもらうのも一つの手。